第33回シングル厨のつどい 3位構築 オタク殺戮スタン

第33回シングル厨のつどいに参加してきた。

結果としては1次予選5-4でブロック3位。
その後ミドルリーグで5-0、本戦復帰。
本戦3-1でベスト4、3位決定戦で勝利し3位となった。

私の考えたこの構築を原案とし、9割同じ構築をオフで使用してくれた
ロー♀さん、クマさんもそれぞれ素晴らしい成績を残してくれたので
それは記事の終わりに記録として残す事とする。


種族名 特性 性格 持ち物 技1 技2 技3 技4
化身ボルトロス 悪戯心 臆病 ラムの実 10万ボルト めざめるパワー氷 挑発 悪巧み
ガブリアス 鮫肌 意地っ張り 拘りスカーフ 逆鱗 地震 ストーンエッジ 毒々
メガガルーラ 肝っ玉→親子愛 意地っ張り ガルーラナイト 空元気 噛み砕く 冷凍パンチ ドレインパンチ
メガゲンガー 浮遊→影踏み 臆病 ゲンガナイト シャドーボール 身代り 滅びの歌 道連れ
ファイアロー 疾風の翼 意地っ張り 命の珠 ブレイブバード フレアドライブ 剣の舞 追い風
キノガッサ テクニシャン 意地っ張り 気合いの襷 タネマシンガン マッハパンチ 剣の舞 キノコの胞子

対面性能の高いこのメガガルーラを軸とし、相手に削りを入れた後に
化身ボルトロスキノガッサで展開。
最後にガブリアスファイアローで抜いていく事を目標とした。

以下採用順の解説とする。

メガガルーラ 197(132)-180(148)-149(228)-x-120-120
A
捨て身タックルの反動+ドレインパンチで181-121メガガルーラを大体落とせる
親冷凍パンチで183-116ガブリアス高乱数1発(瀕死率約88%)
HB
177メガガルーラ猫騙し+捨て身タックル161-193
194メガガルーラ猫騙し+捨て身タックル176-211(急所非考慮約77%で耐える)
200ガブリアスの鉢巻逆鱗136-162
197メガボーマンダスカイスキン+1捨て身タックル乱数1発(瀕死率約30%)

1ヵ月以上このポケモンを密かに考え続けていた。構築のキーであり地雷でもある。
秘密の力+不意打ちによる対面性能は勿論高いが
半思考停止感も否めなかったので凝り固まった思考を解してみた。
従来のABガルーラより火力を落とし、さらに物理耐久を上げた。
これにより、194猫騙し+捨て身タックルもそこそこの確率で耐える事ができる。
勿論急所を考えると安定はしないが、意地猫捨て身の個体数の関係である程度は妥協している。

範囲を広げる事に特化し、より多くのポケモンと対面有利を取る事が出来る。
ドレインパンチ、冷凍パンチ、噛み砕くはそれぞれガルーラ、ガブリアス、ゲンガーに対する明確な打点となっており
また同時にバンギラスメガボーマンダギルガルドに対しても有効である。
今回選択したノーマル技は空元気。
これにより耐久に厚いファイアローや水ロトム等が用いる鬼火、スイクンの熱湯に恐れる必要が無くなる。

不意打ちを切る形となったが、技構成はこれで完成されていると考えているため欲しいとは思わない。
相手のメガガルーラの攻撃を耐えて、ドレインパンチで回復しつつ突破すれば
2匹目のポケモンに1発攻撃を加えられる事も多い。
そもそも、相手視点からすれば不意打ちの有無は技をある程度見せるまでは判断が難しい。
このメガガルーラは実質技を5つ持っているのである。

秘密の力メガガルーラが環境に蔓延し、対面的な構築を組むと197-192-135-X-120-123を想定される事も多くなり
強みの一つである相手視点での型の豊富さが失われつつあると感じた。
環境にいた堅いガルーラを意識するならば194猫捨て身を使うのも有りだと考えたが
そうすると相手の陽気猫捨て身ガルーラに常に怯える事になり
200鉢巻ガブリアスクレセリア等厄介なポケモンも多い。
そこで、ほとんどのガルーラに対面で勝てる形に落ち着いた。

グロウパンチが無い事で、当然指数受けのポケモンを突破する事は困難となる。
基本的な構築の動きとしてそれらを物理2匹で崩したり、裏のポケモンの起点にしたりする。

非常に「個」が強いポケモン(型)なので、取り巻きのお友達は
彼女に見合ったポケモンを用意しなければならない。


キノガッサ 135-200(252)-101(4)-x-80-122(252)
A 
タネマシンガン5発で183-116ガブリアス確殺

前述の通り、グロウパンチを持たないメガガルーラは指数受けの突破が困難である。
そこで高耐久低速を起点にする事ができる剣舞キノガッサを採用した。
メガクチート絡みの構築、クレセドラン系統の構築は基本的にこのポケモンで崩す。

襷を盾にした強引な積みも可能であり、最速起きしない事を祈る場面も多々あるが
一度積めた時の抜き性能は目を見張るモノがある。

岩石封じが無い影響で相手のゲンガーが辛いが
仮にメガガルーラで1:1を取れた場合キノガッサが動きやすくなったりする。
相手の構築が、このポケモンの活躍を見込めなさそうな時
素直に選出しない事も重要。


ファイアロー 173(156)-146(252)-92(4)-x-93(28)-155(68)
A
珠+2フレアドライブで184-132ボルトロスを確定1発
HB
133ファイアローの鉢巻ブレイブバードを最高乱数以外で耐える(瀕死率約12%)

バシャーモ入りの構築や、キノガッサを採用した事で
ジャローダエルフーンが非常に重いのでファイアローを採用した。
最速ではない大体の化身ボルトロスを抜けるため、一度剣の舞を積んでしまえばフレアドライブで落とす事が出来る。

最後の技はよく羽休めが採用されるが、以前それで運用していた時に全く使わなかったので追い風を採用した。
退場際に追い風をする事で、キノガッサで上からキノコの胞子を打つ事やガブリアスをさらに速くする事が可能となる。
基本的にそのような場面はあまりないが
メガガルーラの素早さをサポートする事もできるため
立ち回りの幅が広がる。


ガブリアス 184(4)-190(180)-139(188)-x-106(4)-139(132)
A
逆鱗で197-135メガガルーラが超高乱数2発(瀕死率約95%)
HB
192メガガルーラの秘密の力+秘密の力164-198(急所非考慮約78%で耐える)
192メガガルーラの秘密の力+不意打ち145-174

電気無効枠かつ、終盤抜いて行くスカーフガブリアス
ガブリアスの通りが良い時は積極的に出して行く。
止まるポケモンに対してはキノガッサで起点に出来るので序盤に荒らす事も選択肢。
そこで秘密不意メガガルーラに対して不利にならないように耐久に厚くしてある。

今回採用した4個目の技は毒々。
キノガッサを出せない場合の相手の指数受けを崩す手段をより多く入れたかった。
ガブリアスキノガッサが相手のエルフーンを呼ぶため、それに打ちたい技でもある。

相手のスカーフガブリアスに勝てないので選出段階でスカーフガブリアスを警戒する場合は
裏にメガガルーラを置いたり、キノガッサファイアローの追い風で対処する。


メガゲンガー 159(188)-x-101(4)-191(4)-123(60)-200(252)
HD
191メガゲンガーシャドーボール乱数1発(瀕死率約30%)
S
最速

受けループや害悪系統の構築に強めな駒として補完的な採用。

基本的にこの型はメガ進化させる事で初めて機能するという認識を持たれているが
私はそうは思っていない。
元々1年と2ヵ月ほど前、去年の真皇杯のシーズンにガルーラゲンガー同時選出を始めたが
当時そのゲンガーはこの身代り滅び道連れゲンガーだった。

道連れによる1:1交換、有利対面に身代りを貼った後のシャドーボール連打等
メガ進化させなくてもある程度の役割は果たせる。当然相手のポケモンがラスト1匹になった場合
滅びの歌は有効であり、そもそも相手を流す技として使う事も出来る。

ガルーラを選出したいがピクシーのケアをしっかりしたい時や
メガヘラクロスメガクチートに対するガルーラからの引き先として同時選出する事はそこそこある。

当然ガルゲン同時選出時のパワーはこの型の場合落ちるので
極力したくはないが、滅びゲンガーだからと言って同時選出の選択肢を排除するのはナンセンスである。


化身ボルトロス 175(164)-x-92(16)-155(76)-100-179(252)
HB
200ガブリアスの逆鱗確定耐え
HD
145化身ボルトロスの10万ボルト超低乱数2発(瀕死率約13%)
S
最速

カバルドン展開や害悪系統の構築に対する明確な回答が欲しかったので
挑発悪巧み+ラム化身ボルトロスを採用した。
実際にオフで使用した個体は172の流用妥協個体。

挑発を持ちながらラムの実を持つ事で
カバルドンに後出しした時欠伸を食らっても悪巧み→挑発と選択する事が出来る。
増加傾向のキノガッサに対しても、キノコの胞子に後出しする事が可能。

最速を取る事で、現環境において耐久化身ボルトロスを倒そうとしてくる
準速以下のファイアローは上から殴る事が可能。耐久ボルトロスに対しても同様である。

以前ブログで紹介した事があるが、今回も電磁波を切る形となった。
しかし自身が耐久を崩す駒であると同時に、裏のキノガッサに挑発を打ちつつ退場して繋げる立ち回りも
多いので特に欲しいとは思わなかった。

(最後に)
冒頭で述べた通り、この構築はメガガルーラが軸であり地雷でもある。
この型に行きつくまでは様々な変遷があった。
初期は194猫捨て身を急所非考慮確定耐えをしていたが、個体数を考慮し確定耐えまで堅くする必要があるのか
疑問に感じた。そもそも火力が無さ過ぎてドレインパンチの活躍があまり無かった。
そこで耐久面火力面ともに妥協できるギリギリのラインを探す事にした。

また技構成だが、初期は空元気/冷凍パンチ/グロウパンチ/ドレインパンチだった。
対ゲンガーを冷凍パンチで妥協し、自身の抜き性能も求めたがこれは欲望の塊で失敗作に終わった。
不意打ちの未所持を良い事に1:1交換すらさせてもらえないと
そのまま構築が崩壊したり格闘技2枚採用の範囲の狭さゆえに
ギルガルドを見ただけで活躍の場を失った。
範囲を広げゲンガーと1:1を取れる噛み砕くを採用するだけで
選出の機会が飛躍的に増え指数受けは裏で起点にするという
今のコンセプトに至った。同時に剣の舞キノガッサの爆発力を実感した。

個性的な型から始まり、メガガルーラのお友達を真剣に探し
この形にするまでは約1ヵ月ほど費やした。
構築に興味を示してくれただけで無く、実際に使用し結果を残してくれた
ロー♀さんとクマさんには非常に感謝している。
構築の中身を教え、時間が無かったにも関わらず使いこなしてくれたのは
日々共にポケットモンスターをプレイしている事で私の構築に対する思考を
即座に理解してくれたからではないだろうか。

(この構築の主な成績)
構築原案作成:にゃおーし 第33回シングル厨のつどい 3位
使用者1:ロー♀ 第33回シングル厨のつどい 準優勝
http://pokemon-ro.hatenablog.com/entry/2016/05/04/212453
使用者2:クマ  第14回北大阪オフ 予選7-2 ベスト8
第14回北大阪オフ使用構築 「オタク殺戮スタン」 - ステロと吠えるを同時に持てるポケモンは強い